世界は今世紀中で最も深刻な生活費の危機に=国連報告書

中国網日本語版  |  2022-06-10

世界は今世紀中で最も深刻な生活費の危機に=国連報告書。ロシアとウクライナが世界の食糧・エネルギー・化学肥料市場で重要な地位を占めていることから、双方の衝突によりそれらの価格が高騰している…

タグ:エネルギー 食糧 物価 衝突 

発信時間:2022-06-10 11:20:46 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 国連の「食料・エネルギー・資金に関するグローバル危機対応グループ」(GCRG)は8日、ウクライナの衝突などの影響を受け、世界は今世紀中で最も深刻な生活コストの危機に瀕しているとの報告書を発表した。試練に立ち向かうため、各国及び各国の人々は危機対応能力を高める必要があるという。報告書の要旨は下記の通り。


 ロシアとウクライナが世界の食糧・エネルギー・化学肥料市場で重要な地位を占めていることから、双方の衝突によりそれらの価格が高騰している。同時に世界が新型コロナウイルス感染症と気候変動の危機に陥る中での衝突であったため、各国が直面する試練がより深刻になっている。

 

 深刻な物価の衝撃により、生活コストの危機が生じうる。国連食糧農業機関(FAO)食料価格指数は現在、過去最高に近づいており、前年同期比で20.8%増となっている。ロシアとウクライナの衝突の長期化への懸念から、エネルギー市場の変動が激化している。今年のエネルギー価格は全体的に見て、前年より50%上がる見込みだ。化学肥料価格は2000−20年の平均と比べ倍増する。海運価格は新型コロナ前の3倍。また利上げ及び投資家の躊躇により、発展途上国の通貨安や、海外からの資金調達能力の低下が生じている。


 最も懸念すべきは、危機の連鎖反応による悪循環だ。例えば燃料と化学肥料の値上がりにより農家の生産コストが拡大し、食品価格の高騰や生産量の減少が生じうる。それに伴い多くの世帯の家計が逼迫し、貧困が激化し、生活水準が低下し、社会の不安定が激化する恐れがある。

 

 「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年6月10日

 

 

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