中国外交部の趙立堅報道官は4日、定例会見を開いた。

　記者からは、「報道によると、アメリカ航空宇宙局（NASA）のネルソン長官はこのほどドイツメディアの取材に応じた際に、中国の宇宙計画は軍事宇宙計画であり、月を占領する可能性が高いと述べた。中国は他国のアイデアと技術を盗んでおり、その宇宙ステーション任務は他国の衛星の破壊方法を学ぶためのものだという。中国側はどう論評するか」という質問があった。趙報道官は次のように回答した。

　NASA長官が事実を無視し、口から出任せで中国を批判するのは今に始まったことではない。米国側の一部の当局者は他国の正常かつ合理的な宇宙事業を絶えず罠にかけ、中傷している。中国側はこのような無責任な発言に断固反対する。

　米航空・宇宙部門の責任者として、米国の宇宙計画の黒歴史を十分に理解しているはずだ。米国側はスペースデブリを作り、宇宙軍備競争を引き起こし、世界の戦略的安定を破壊するなど消極的な力を発揮し、宇宙の平和的利用の大きな脅威になっている。

　米国は近年さらに宇宙を「作戦領域」と位置づけ、宇宙軍と宇宙司令部の構築を急ぎ、攻撃的な宇宙兵器を研究開発・配備し、宇宙軍縮法律文書の交渉に対して長期的に消極的な反対の態度を示し、同盟国との宇宙軍事協力を持続的に強化している。その一方で米国は宇宙協力の障害を設置し、恣意的に他国の宇宙機関に制裁を行い、法案を出し中国との宇宙協力・交流の展開を制限している。国際社会は米国のこの横暴な行為、ダブルスタンダードのやり方、嘘の発言をとっくにお見通しだ。

　中国側は宇宙の平和的利用を提唱し、宇宙の武器化及び軍備競争に反対し、宇宙分野における人類運命共同体の構築を積極的に促している。中国の宇宙探査は国の経済・社会・科技・安全などの正当な需要を満たすためのものだ。中国の宇宙事業の発展は完全に独立自主・自力更生によって実現された。その権威と成果はいかなる疑問も中傷も許されない。

　我々は米国側のこの当局者に対して、大国として果たすべき責任をしっかり果たし、米国自身の宇宙分野の消極的な言行を真剣に見直し修正し、宇宙の持続的な平和と安全を守るため米国側がなすべき貢献をなすよう求める。

「中国網日本語版（チャイナネット）」2022年7月5日