中国外交部(外務省)の8日の定例記者会見で、汪文斌報道官は岸田文雄首相の「非核三原則」に関する発言についての質問に答えた。
【記者】日本の広島では6日、原子爆弾投下から77年を迎え、関連行事を行われた。岸田文雄首相は挨拶の中で、日本は「核兵器のない世界」への道程がいかに険しく、難しかろうとも、歩んで行き、「非核三原則」を堅持し、「核兵器のない世界」という理想を実現すべく、たゆまず努力していくと述べた。これについて、中国側としてコメントは。
【汪報道官】関連報道に留意している。原爆投下を語る際には、当時の特定の歴史的背景を切り離してはならない。日本側は原爆投下を語るだけで、侵略の歴史への深い反省は見られない。米国を含む国際社会はこれをどう見ているだろうか?
日本は唯一の被爆国として、長年にわたり国際的な核軍縮・核不拡散における「模範生」を自任し、「核兵器のない世界」の構築も主張してきた。だが実際には、日本は米国の「核の傘」を享受し続けているうえ、米国が核兵器の先制使用政策を放棄することに反対し、これを妨害しているのだ。日本の一部政治屋にいたっては、米国との「核共有(ニュークリア・シェアリング)」を騒ぎ立て、米国による日本への核兵器配備をタブー視してはならないと主張している。日本政府はこのような議論を放任するだけでなく、第10回核兵器不拡散条約(NPT)運用検討会議への報告書から「非核三原則」の記述を削除した。日本は一体何をしたいのかと、問わざるを得ない。核軍縮と不拡散の問題において、日本の言動は一致しているのか?
我々は日本に対して、NPTの非核締約国として、核不拡散の国際的義務を的確に履行し、自ら約束した「非核三原則」を厳格に遵守するよう促す。核兵器を開発または導入してはならず、「核兵器のない世界」の実現のために、実際の行動によって、しかるべき貢献を果たすべきだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2022年8月9日