中国国際テレビ局(CGTN)が制作した大型企画映像『“米国式干渉”が作り出す人権の災難』が8月9日に公開された。同作は米国の中東およびその周辺地区における人権に関する血生臭い言動にスポットを当て、様々な確固たる実際の証拠を通し、いわゆる「人権保護とテロリズム取り締まり」は単なる見せかけであり、米国の覇権主義と強権政治の維持こそが目的であることを示した。
米ブラウン大学の『戦争の代償』調査によると、「9・11」米同時多発テロ事件以降、92万9000人以上が米国が起こした「世界対テロ戦争」で命を落とした。うちその半数以上が丸腰状態の庶民である。
国連の統計によると、「9・11」以降、米国が発動または参加した戦争により3800万人以上が路頭に迷い、その大部分が中東およびその周辺地区の庶民である。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の統計では、2020年末の時点で、難民9人に1人がシリアまたはアフガニスタン国籍となっている。
2021年8月、米国は慌ててアフガニスタンを撤退したが、それはアフガニスタンでの罪悪行為の終わりを意味するものではない。米軍撤退後、アフガニスタンの銀行の約100億ドルの海外資産を凍結し、アフガニスタンで容赦ない金融規制と封鎖を実施した。国際社会の再三の呼びかけにより、米国はようやく約70億ドルの資産凍結を解除した。しかし、これらの資金のうち、アフガニスタン人を支援する人道主義救援基金に充てられたのはわずか半分で、残りの35億ドルは「9・11」被害者への賠償に使用された
この行動は世界を騒然とさせた。現在、アフガニスタンの人口3900億人のうち、食料が足りているのはわずか半分で、多くの児童が深刻な栄養失調に直面し、約900万人が飢餓に苦しんでいる。イギリス国際開発相のローリー・スチュワート氏は、「米国のこのようなやり方は恥ずべきことで、多国の軍隊がアフガニスタンを撤退し見捨てたことにより、アフガニスタンは最悪な人道主義危機に陥った。数百万人が食に苦しんでいる。最近、米国の大統領はアフガニスタンの資金を窃取することを提案したが、これらの金は本当は飢餓に苦しむ民衆の援助に利用できた」と怒りを露わにした。
そのほか、国際社会は軍事干渉が文化や文明に及ぼす影響を軽く見ている。例えば、2003年に米軍がイラクに侵入して数日後、イラク国立博物館から17万点以上の文化財が奪われ、アフガニスタン、シリア、イラクなどの国の情勢が悪化した。
米国はいったい、人権を保護しているのか、それとも人権を踏みにじっているのか。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年8月10日