スイス:“世俗を離れた桃源郷”が腕時計の買い物スポットに
大多数の中国人にとって、スイスはヨーロッパにおける“世俗を離れた桃源郷”である。高い山の丸太小屋など、確かに理想的なリゾート地だろう。しかし5つ星ホテルで知られるリゾート地のインターラーケンは、腕時計を買い物するための場所になってしまった。
中国人観光客は、全ての行程でほとんど中華料理を食べさせられた。
夕方になり、我々はついにオーストリアのインスブルックに到着した。商店はすでに閉まっていた。一人の女性が突然泣き出した。彼女はスワロフスキーの店で大きな買い物をしようと考えていたのだった。ガイドは「イタリアに行けば、素晴らしいコーヒーを味わうことができますよ」と励ますしかなかった。しかし実際は、コーヒーに興味を持つ人はほとんどいなかった。
イタリアとバチカン:素早く観光し、素早く空港へ
オーストリアで一泊すると、我々はベニスに向かって南下した。ムラーノのガラス工房を参観し、ガラス工芸職人が現場でガラス工芸品を作る様を見た。ベニス観光では必須のものだ。しかし先を急ぐため、観光客たちにじっくり工芸を鑑賞する時間はなかった。
旅行の終わり:何も覚えていない
帰りの飛行機に乗り込む前、1人の定年退職した元工員が記者にため息交じりで語った。「ほとんど毎晩、我々は街から離れたホテルに泊まっていたから、どこにいるのか分からなくなった。もっと長い時間をかけて、自由に街を散歩したかった。決して有名な観光地を急いで回ったり、商店で買い物したりしたかったわけじゃない」。他の観光客は残念そうにこう言った。「帰国して友達から『今回のヨーロッパ旅行で一番印象に残ったのは何?』と聞かれたら、『何も覚えていない』と答えるだろう」。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年12月27日