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国際翻訳家連盟会長への独占インタビュー
発信時間: 2008-08-01 | チャイナネット

 

国際翻訳家連盟(FIT)第18回全体大会が、8月4日から7日まで上海で開催される。同連盟のサイトによると、国際翻訳家連盟は世界約60の国の会員機構からなり、その間の連絡や組織を行い、世界各地の10万人以上の翻訳者の精神的な面や物質的な利益を代表する国際的な連盟である。

チャイナネットは同連盟のピーター・カヴゥチカ会長へ独占インタビューを行った。カヴゥチカ会長は米国の西ミシガン大学のドイツ研究所の教授。内容は主に次の通り。

中国は世界の翻訳界において重要な役割を果たしている。国際翻訳家連盟の第18回全体大会の主催は、中国にとって視界を広げるものだった。

上海で開催される今回の全体大会は、翻訳産業で中国の地位を向上させるだけでなく、国際翻訳連盟の趣旨も具体的に表している。今回の全体大会は史上最大規模で、1400人の代表たちが会議に出席することになっており、「翻訳界と通訳界のオリンピック」といっても過言ではない。

私たちの連盟は絶対に政治的なものにはならない。それは第二次世界大戦後の1953年に連盟が発足した際に決定した原則のひとつだからだ。

翻訳家は一種類の外国語を掌握すれば十分というのではなく、翻訳する言語の国の文化を理解しなければいけない。例えばその国の市場に進出するためには、フランス語やドイツ語、中国語や日本語、ロシア語を知らなければならない。また原文の意味と趣旨を正確に訳す翻訳者も必要だ。ビジネスと市場にとってこれは決定的な要素である。

翻訳者にとって大学での特別なトレーニングは非常に重要だ。外国語の勉強は翻訳とは違う。それぞれの分野では、違った技術が必要とされる。

例えば数学の教授は、金融学や英語、新聞学の教授とも違う。以前ほとんどの米国の大学は、教授は博士号を持っている人を招いていたので、ヨーロッパから翻訳専門の教授を招聘するしかなかった。

しかし今の翻訳教育は促進されつつあり、初めて翻訳専門の博士課程も設置された。そのおかげでこれからは一部の翻訳者が大学教授になる可能性がある。

カヴゥチカ会長は、翻訳や通訳教育の学術的プログラムが含まれた本を編集した。「学術的教育プログラムは、該当の産業のニーズを満たすべきで、教師たちが良質なトレーニングを受け、教える分野での技術を掌握しなければならない」と話す。

中国はすでに翻訳の修士課程を設置しているが、専門博士向けのトレーニングは実施していない。中国も向こう5、6年の間に、翻訳の博士号課程を実施するのではないかとカヴゥチカ会長は考えている。

トレーニングプログラムとともに、確実な証明システムも非常に重要だ。翻訳が必要な会社や機関にとって、確実な証明は翻訳サービスの質を裏付け、一部の国の国際翻訳家連盟は、質の高い証明システムを構築するために力を入れている。

中国でも、質の高い翻訳サービスを提供することを証明する特別な方法があるかもしれないが、米国では個人間の交流で翻訳のサービスの質を証明することができる。ドイツなら、翻訳者の能力を証明する国レベルのテストが実施されている。

カヴゥチカ会長は自らの夢を、戦乱の場所で翻訳者や通訳者は、十字軍で彼らが保護されれたように、「翻訳者は中立しているので各面から保護されるべきだ」と語る。

「上海はとても活力にあふれる都市で驚かされている」と、カヴゥチカ会長は上海を訪れることができてとてもうれしいと話す。そして様々な上海を見るために、インタビューのあとは上海観光に出かけるつもりだ。

「チャイナネット」 2008年8月1日

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