「北京五輪への投資の規模はどれほどか？」という米NBCの記者の質問に対し、胡錦涛主席は次のように答えた。

我々は、北京五輪の準備活動の過程で、「倹約」という方針をはっきりと打ち出し、準備活動の各方面でこの方針を実行することに努めてきた。例えば、北京オリンピック組織委員会の全ての経費・支出は厳格な審査手続きを経なければならない。これは、資金利用の最大効率化を制度面から確保する措置となった。

北京オリンピック組織委員会は、既存のスポーツ施設を十分に利用することを心がけた。既存の施設の改修・拡張によって用意された競技場は、五輪で使用される競技場の半分前後を占め、競技場の新設量を大きく減少させた。また新たな競技場の一部は大学の構内に設けられ、試合後は学生がスポーツ活動を行う場所として利用できる。

環境保護・地下鉄・空港・駅などの都市インフラの建設への投資額は比較的大きくなった。しかしこれらのインフラの建設は、北京の都市発展の一部をなしており、北京五輪の成功を確保するのに重要な意義を持つばかりでなく、北京の都市発展と市民生活の環境改善に向けた長期的な意義を持っている。この方面での投資は価値あるものだといえる。

「中国への理解を世界に広げるために、中国は五輪期間中にどのような文化活動を用意しているのか？」という韓国紙「東亜日報」の記者の質問に対し、胡錦涛主席は次のように答えた。

五輪期間中に文化活動を展開し、文化交流を促進することは、五輪開催都市の多くが非常に重視し、念入りに準備する項目の1つだ。北京オリンピック組織委員会は03年から毎年、北京・香港・青島・上海などの都市で「オリンピック文化節」を開催してきた。第6回目となる「08年オリンピック文化節」は6月から9月まで展開されており、各種文化活動の開催回数は延べ約3000回にのぼる。選手村でも、さまざまな国や地域の、異なる民族風情を反映した文化活動が用意されている。世界各国の友人はここで、各国のすばらしい文化を楽しむことができる。

「（胡錦涛主席が）最も注目している中国人選手と外国人選手は誰か？」という仏AFP通信社の記者の質問に対し、胡錦涛主席は次のように答えた。

私は、各国の選手の北京大会でのパフォーマンスにいずれも注目している。選手の皆さんが試合ですぐれた成果を上げることを願っている。中国人選手と外国人選手が、互いに学び合い、互いに磨き合い、自らのスタイルを発揮し、レベルの高いパフォーマンスを見せてくれることを期待している。

「人民網日本語版」2008年8月3日