統計によると、中国は現在、世界でもぜいたく品消費の成長が最も早い市場となっており、2010年の中国大陸部のぜいたく品市場の消費総額は107億ドル(約8240億円)に達し、世界シェアの4分の1を占めた。そして2012年、中国は日本を抜き、世界一のぜいたく品消費国になると見込まれている。今後はグローバル化の進展につれ、さらに多くの海外ブランドが中国へ進出し、“海外品”は一般家庭の間でも珍しいものではなくなるだろう。そのため、海外ブランドの商品の質と安全を確かなものとし、庶民が安心して購入できるようにすることが、日に日に切迫した課題となっている。
中国には「橘(たちばな)、化して枳(からたち)と為(な)る」(境遇によって元の性質が変化するの意)という言葉があるが、海外ブランドが中国に来たからといって、品質を落とすことは許されず、今市場の監督・管理を強化するのはまさに急務。また海外の多国籍ブランドにしても、中国企業にしても、秩序だった外部からの監督・管理は欠かせない。もしこれ以上、監督・管理が甘く罰則が緩い状況が続くなら、海外ブランドの品質管理不備を助長することになり、いつかはさらに大きな問題となるだろう。
現実的な問題として、消費者は度を越さないよう、いま一度立ち止まり、理性的な消費について考え直さなければならず、決して海外ブランドという理由だけで過大評価することがあってはならない。また高価格で有名ブランドだからという理由だけで盲目的にブランド品を買いあさり、優越感に浸ったり見栄を張ったりする傾向は改めるべきだ。国際基準に基づいて自分の権利を守らなければならず、海外ブランドがむやみに品質基準を低下させ、消費者の利益を損なうことは何としても阻止しなければならない。
「人民網日本語版」2011年9月10日