中日国交正常化50周年、極めて複雑な試練に直面=程永華氏

中国網日本語版  |  2022-09-21

中日国交正常化50周年、極めて複雑な試練に直面=程永華氏。

タグ:程永華 中華日本学会2022年年次総会 国交正常化50周年

発信時間:2022-09-21 11:05:37 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 


 中華日本学会2022年年次総会並びに「国交正常化50周年:中日関係の回顧と展望」学術シンポジウムが18日、北京大学で行われた。中国日本友好協会常務副会長で元駐日大使の程永華氏が出席し、演説した。程氏は、現在の中日関係は国交正常化50周年という記念日を迎えているが、残念ながら両国の新旧の問題が重なり顕著になっており、国民の相互感情が冷え込み、極めて複雑な試練に直面していると指摘した。程氏は駐日大使を長年務めた自身の経験に基づき、新時代の中日関係の構築を目標とし、次の3つの観点を示した。

 

 (一)中日関係の民間の基礎を固め、積極的な要素を拡大する。各分野の人文・社会交流の展開を掘り下げ、協力とウィンウィンを強化し、共同の利益を拡大し、絶えず地方交流を拡大し、中日のプラスのエネルギーを持続的に蓄積する。日本の若い世代は歴史認識が比較的あいまいで、中国に対する客観的な理解が不足している。しかし彼らは中国に興味を持ち、中国を理解しようとする。そのため日本の若い世代による中国への全面的・客観的・理性的な認識を促し、各種機会を利用し中日の青少年交流を促進し、両国間でより多くの新世代の友好の力を生み出し、中日友好事業に新たな尽きることなき原動力を注ぐべきだ。

 

 (二)中日関係の消極的な要素を抑制し、問題や対立のコントロールに取り組み、外交の意思疎通を積極的に行い、日本の真の国益とは何かを真剣に検討するよう日本社会に促す。日本国内では最近、中日関係の政治の基礎に関わる重大な原則的問題においてしばしば消極的な動向が見られる。これは中日関係の雰囲気を悪化させ、双方の政治的な相互信頼を損ねている。さらに一部の政治家は、中国の核心的利益に関する、中日関係の政治の基礎及び両国間の基本的な信義に関わる問題を取り上げ騒ぎ立てている。特に最近、日本国内は台湾問題をめぐり頻繁に線を踏み、線を越え、台湾有事は日本有事と妄言を吐いている。意図的に中日の対抗と地域の緊張を喧伝し、日本による台湾海峡情勢への介入を吹聴している。これは中日関係を非常に危険な境地に引きずり込む。我々は断固闘争すると同時に、日本社会に対してこの問題への重視と警戒を促すべきだ。学術交流などの場を通じ、日本の学界と戦略界に対して、火中の栗を拾い他人の鉄砲玉になった後の結果を考慮させるべきだ。

 

 (三)日本各界が中国と理性的に向き合い、中日関係の発展の方向を正確に認識し把握するよう促す。中日関係の発展を促す上で重要なのは、民心をつかむことだ。日本社会の平和と友好の力を集めるため取り組み、「民が官を促す」という伝統を発揚すると同時に、経済・貿易協力の新たな成長源を積極的に構築する。「経が政を促す」というルートを利用し、多国間経済協力枠組みを活用すると同時に、日本の経済政策の安全問題化の動向に警戒する。「地方が中央を促す」という形式を通じ、中日関係の改善と再建に向け積極的な力を発揮する。

 

 程氏は、「両国は50年前に社会制度と価値観の差を乗り越え国交正常化を実現した。我々は次の50年に、当時の小異を残して大同につく初心を温め、相互尊重の精神を貫き、相互の内政不干渉などの国際関係の基本準則を守り、相手側が自ら選んだ発展の道を尊重し、価値観の差を両国の正常な交流・協力の妨げとせず、より穏健で成熟した中日関係を築くよう、日本社会に対して働きかける必要がある」と述べた。

 

 今回の会議は中華日本学会が主催し、中国社会科学院日本研究所、北京大学国際関係学院が事務局となった。両国の政治、外交、安全、経済、社会、文化などの分野の変遷を深く整理し、中日関係の初心を温め、中日関係の未来を検討することが狙い。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年8月19日


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