中共中央政治局委員、中央外事工作委員会弁公室主任の楊潔篪氏は天津市で17日、日本国家安全保障局長の秋葉剛男氏と共に中日第9回ハイレベル政治対話を主宰した。これは中日による特殊な状況におけるハイレベル意思疎通となった。時期が特殊で、意義が重大だった。両国のハイレベル政治対話は2年半ぶり。「環球時報」が伝えた。
中日関係は紆余曲折を迎えた。これは主に日本の対中政策に顕著な消極的な変化によるもので、特に台湾問題をめぐる一部の言行は悪質と言える。例えば先ほどペロシ氏が台湾を訪問した後の態度は、中国人の日本への印象を大きく悪化させた。中日の戦略的相互信頼が全体的に急激に悪化しているが、直ちにブレーキをかけることができなければ、両国関係及び地域情勢に深刻な悪影響を及ぼすことになる。また世界の複雑な情勢を迎え、中日関係の地域的及び世界的な意義がより際立っている。これは中国側が「高度な責任感と使命感を持つべき」と主張する理由だ。
メディアの報道によると、17日の対話は約7時間続いた。双方はいずれも、対話は率直で、掘り下げた建設的な内容で、一部の有益な共通認識を形成したと見ており、対話と意思疎通を維持するとした。中国側は「台湾問題は中日関係の政治の基礎と両国間の基本的な信義に関わる」と強調した。この点についてはどれほど強調してもし過ぎるということはない。日本は中日関係への態度を改め、信用と約束を守り、中国への内政干渉と中日関係の政治の基礎に挑戦する衝動を自制するべきだ。さもなければ何も話にならず、中日関係はさらに大きな悪化のリスクに直面する。その結果も日本が受け入れがたいものになる。
日本は現在「台湾海峡の平和と安定」を頻繁に持ち出すが、自国の台湾問題に対する歴史の罪を忘れている。台湾は中国の一部であり、中国よりも台湾海峡の平和と安定を重視し、守ろうと努力している国があるだろうか。部外者が注意を促す必要はない。「台独」分裂分子と外からの干渉こそが台湾海峡の平和と安定を破壊していることは、事実によってはっきりしている。中国側はこれと断固闘争し、かつ必勝の自信を持っている。日本は国の主権と領土保全を守る中国の対面に立つべきではない。強く言えば、日本は中華民族の敵に成り果てるだろう。
客観的に見ると、中日には長期的に相互不信が存在している。近年はさらに一部の複雑な内的・外的要素によりこれが拡大し、深まっている。日本は中国の急発展への不安と焦りを強めている。これは我々からすればまったく必要のないことだが、日本人にとっては解消が困難だ。これにより日本は中国の一挙手一投足に神経質と言えるほど敏感になり、往々にして過度な反応を示す。
また日本は歴史問題の反省が終始不徹底で、改憲と軍拡の問題をめぐり待ちきれない様子を見せており、米国及び西側の軍事勢力「道案内」をし積極的に協力するなど、いずれも周辺諸国にその下心への疑問を抱かせている。今や日本は中国の核心的利益に手を付ける動向を示しており、中国人は強く警戒している。「台湾有事は日本有事」のような声は、中国人からすれば身の程知らずで無知だ。
上述した内容は、中日の戦略的意思疎通の強化の重要性を反映している。中国側が重点的に説明する立場について、日本側はしっかり耳を傾けなければならない。中国の態度は終始変わらず、明確ではっきりしており、隠し事はない。我々は両国が平和的に共生し、友好的に協力することを願っているが、わが国の核心的利益を損ねる行為に対しては少しもためらわず反撃する。日本が心から誠意を持ち、本分をわきまえさえすれば、景気低迷の時期に現金を使い軍備拡張競争を引き起こす必要はまったくない。戦略的な判断ミスは日本に大きなリスクと不確実性をもたらすばかりだ。
今年は中日国交正常化50周年で、来月にその日を迎える。中日関係は半世紀の風雨を経て、経済・貿易協力及び人文交流などの各分野で多くの成果を手にし、両国の人々に実益をもたらした。五十にして天命を知ると言われるが、中日関係はさらに成熟・安定・健全・強靭になるべきだ。我々は日本側もこの重要な時期を利用し、過去50年、さらには中日の2000年以上の交流の歴史を深く総括し、未来の関係発展の啓発を見出すことを願う。中国側が強調するように、新時代の要求に合致する中日関係の構築に共に取り組むべきだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年8月18日