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2010年上海万博は今から――変貌を遂げる大都会・上海

 

引っ越し完了  いよいよ建設

上海万博事務協調局の黄耀誠・副局長


 上海万博の会場は、南浦大橋と盧浦大橋に挟まれた黄浦江両岸。南浦大橋から会場予定地を見渡すと、所狭しとクレーンがそびえ立ち、あちらこちらで建物の取り壊しと土地の修復作業が進んでいた。

 本誌05年9月号の特集でも伝えたが、この地に住む人々は別の地に引っ越さなければならなかった。住民1万8000戸余り、約5万4000人の移転は、06年5月までにすべて完了。企業の移転もほぼ終了した。これから本格的な建設に入る。

 万博会場の建設とともに、会場までの交通機関の整備も強化。国内線の発着が主な虹橋空港には総合交通ターミナルが造られ、ここから会場につながる地下鉄が設けられる。また、現在、浦東国際空港と竜陽路駅を結んでいるリニアモーターカーは、万博の開催までには竜陽路駅から万博会場を通って上海南駅につながるラインが建設される。

 つまり、会場までの交通機関は地下鉄が5本、リニアモーターカーが一本。これに路線バスや水上輸送なども加わり、来場者に便を図る。ゲートもたくさん設ける予定だ。上海万博事務協調局の黄耀誠・副局長は、「愛知万博は会場に入るのに列をなし、パビリオンに入るのに列をなし、食事をするのに列をなしと、どこでも列をなしていました。中国人は並んで待つのは一時間が限度です。その点を考慮し、待つ時間を減らして来場者の便を図ることを重視しています」と説明する。

 上海万博の海外でのピーアール活動も本格的に始まった。海外ピーアールの一番目の舞台に選ばれたのは日本。3月16日から4月30日まで、東京で「上海ウィーク」を開催し、京浜急行線の車内に上海の写真を展示したり、駅にコンクールで入賞した万博ポスターを展示したりしている。

 黄副局長は次のように語る。

 「日本はこれまでに万博を5回開催していて、経験が豊かです。また、日本人の行き届いた心配りや細部まで考慮する姿勢はすばらしいものです。そこで私たちは、日本の企業の人たちや万博関係者と絶えず交流し、よい所を学んでいます。日本の万博関係者は、困難に直面してもいつもそれを改善し、レベルを高めてきた。開催するたびに、よりよい万博になっています」

 「上海万博は中日友好を促進するよいチャンスです。万博を利用して両国の交流を深め、民間の交流を広げることができると思います。日本の皆さんが上海万博に興味を持ってくれるよう望みます。中日の協力と発展にとって非常に有望なのです」

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