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日本での上場に積極的な中国企業
発信時間: 2007-11-28 | チャイナネット

中国企業が東京証券取引所での上場を考慮し始めている。良好な融資環境を背景に、企業は「自社がクリーン」でありさえすれば、融資に成功することができる。そのため、日本での上場は瞬く間に中国企業に注目され始めた。

2007年4月、北京に本部を置くアジア・メディアが東京証券取引所(以下「東証」と略) マザーズに上場。07年8月、チャイナ・ボーチー(中国博奇)が東証一部に上場。また、方正グループも日本での写植業務企業を上場させようとしている。さらに、金山ソフトは日本での業務を子会社化して日本で上場する予定だ。

米国で企業改革法(サーベンス・オクスリー法)が実施され始めたあと、海外上場を考える中国企業は米国以外の証券市場を考慮し始め、東証が間違いなくその重要な選択肢の一つとなっている。先ごろ、日本最大の証券会社――野村証券中国エリアのCEO(最高経営責任者)である岳志明氏および最初に日本で上場した香港企業、新華ファイナンス(新華財経)の李傑総裁にインタビューした。

中国企業、日本市場で良好な動き

新華ファイナンスは日本で上場した最初の中国企業である。本部は香港にあり、財政経済情報サービスに従事する同社は04年末に日本で上場し3500万ドルの資金を調達、05年11月、再び追加発行で8500万ドルの資金を調達した。

李傑総裁は次のように語った。

03~04年の間、香港の新興市場の融資環境が理想的ではなかったため、われわれのようなベンチャー企業には適さないと思った。東証は世界第二の大型証券取引所であり、アジアの他の市場と比較して、その流動性も株価収益率(PER)もともに悪くないので、各地の市場や融資環境を総合的に考慮したあと、東証に上場することにした。

ここ数年来の日本市場における同社の動きに李傑氏は満足している。同社は日本市場で企業の発展に必要な資金を手に入れた。04年に上場した際には、会社は利益を獲得できなかったものの、時価は依然として4億ドルに達し、かなりすばらしい成果を収めた。

中国内陸部の企業のうち日本で最初に上場したのはアジア・メディアである。06年の収益は約2850万ドルで、合計5343万株を発行し、その主な発行引受会社が野村証券である。

野村証券はアジア・メディアの上場に目をつけ、自己資金を500万ドル投資した。岳志明氏は「アジア・メディアは単なる普通の中国企業ではない。野村証券がその上場成功に力を入れているのは、同企業を日本上場の中国企業の手本にしようとしているからだ。現在までのところ、同社はマザーズで活発な動きを見せ、株価は上昇しており、最高値が発行額の3倍以上になっている」と語る。

新華ファイナンス、アジア・メディアはともに日本の株式市場で悪くない動きを見せている。これは日本の投資家がその上場を支持していることがプラスに働いたためだ。アジア・メディアの株主の中で、個人投資家は65.6%、機関投資家は34.4%を占めている。ここからも、日本市場の個人投資家がアジア・メディアに注目していることがわかる。これほど多くの個人投資家が中国企業に期待するのはある特殊な背景と関わっている。

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