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不動産価格急騰の原因は?
発信時間: 2007-12-05 | チャイナネット

増大するコスト

国家統計局の李暁超報道官は、土地の開発コストの急速な伸びが、現在の住宅価格の上昇トレンドをもたらした一因と指摘する。

土地開発コストが増大している。同局のまとめたデータによると、年初以来、全国の大・中70都市で土地取引価格が急速に上昇しており、第1~3四半期の累計平均上昇率は12.8%、第1四半期は9.8%、第2四半期は13.5%、第3四半期は15%だった

中国社会科学院が作成した2007年版「不動産青書」によると、地価の総合的水準ランキングでは、紹興、廈門(アモイ)、南京、杭州、北京、上海、温州、寧波(ニンポー)、広州などが上位に並んだ。これらの都市は国家発展改革委員会が発表する全国の大・中70都市の不動産価格月間報告でも、常にランキング上位に名を連ねている。

ここからわかるのは、不動産価格は需給によって決まるが、不動産価格には土地関連コストも含まれており、最終的には購入者がすべてを負担するということだ。また建築材料価格の上昇、人件費や機械使用料の値上がりなども、不動産価格上昇をもたらす要因になっている。

不動産開発業者(デベロッパー)が得る巨額の利益も住宅コストを押し上げる。06年に財政部が発表した第12号会計情報品質検査公告によると、検査対象となった39業者の場合、会計報告では住宅販売の平均利益率は12.22%だったが、実質利益率は26.79%で「隠れた利益」が半分以上を占めていることになる。

曽名誉会長によると、古い住宅の取り壊し費用や旧住民の移転費用などの増大も開発コストを押し上げている。現在中国は都市化発展の段階を迎えており、多くの新都市建設と旧都市の改造への取り組みに力が注がれている。国の土地徴収・取り壊し作業が規範化され、これらにかかる経費の基準が引き上げられたことに伴い、土地開発の時間的コストや資金の利用コストが増大し、開発コストが目立って上昇した。

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