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人民元高のプラス面とマイナス面
発信時間: 2007-12-18 | チャイナネット

プラス面その2

(3)輸入商品の価格引き下げにプラスになり、原材料の輸入を主とする輸出企業の生産コストも引き下げる。人民元上昇は一部輸入商品の国内価格を引き下げ、国内の消費者が恩恵を受ける。多数の輸出企業が実際には輸入も行っており、海外から輸出製品の原材料を多く輸入している。このため人民元が上昇すると、企業がドル建てで輸入する貨物については人民元の支払コストが下がり、実際に生産コストが下がることになる。

(4)中国国民の海外旅行コストを引き下げ、より多くの国民の海外旅行を促進するのにプラスになる。中国人には海外で、商品価格を人民元に換算して値頃感を検討するという習慣がある。人民元の適度な上昇は、中国人の手にしている人民元がより価値を増すということを意味する。

(5)国内企業が製品の競争力向上に努めるよう促すのにプラスになる。中国企業は長期にわたり低価格を武器に国際市場を席巻してきたが、こうしたやりかたは自身の利益を損なうものだ。人民元上昇後に価格を引き上げれば、市場を失う可能性があり、引き上げなければ損失が増大するおそれがある。生産効率と科学技術含有量を引き上げ、コストを引き下げ、品質を向上させ、競争力を強化するしかない。

(6)海外資金による国内の不動産購入ニーズを減少させ、不動産バブルを抑制するのにプラスになる。人民元上昇は中国大陸部での外資による不動産購入のコストを引き上げる。海外からのニーズが減少すれば、国内の不動産市場は沈静化し、不動産価格引き下げに効果があることは間違いない。

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