ホーム>>経済>>視点
銀行業全面開放の1年を振り返る
発信時間: 2007-12-20 | チャイナネット

外資系銀行の資産が4割増

中国銀行業の全面開放が実施されて1年が経ち、中国で業務を展開する外資系銀行は華々しい業績を上げている。中国銀行業監督管理委員会(銀監会)銀行監督管理三部の漆艱明・副主任はこのほど、記者取材に対し、在中外資系銀行の資産総額は、今年10月末時点で、前年同期比41%増加、6行が人民元業務取扱許可を取得したと述べた。

漆副主任の談話内容は以下の通り。

銀監会は中国のWTO加盟時の承諾を積極的に履行し、外資系銀行による人民元業務取扱の地域的制限を廃止、外資系銀行は全国規模で顧客に人民元業務サービスを提供することが可能となった。在中外資系銀行の市場構造は、支店主導型から法人主導型に穏やかに移行している。今年10月末までに、外資系銀行21行が中国国内の支店を法人銀行に改革する許可を得た。うち13行は制度改革を完了、すでに開業しており、8行は改革を進めている最中だ。

このほか、中国は外資系銀行に中国公民向け人民元業務を開放した。外資系法人銀行6行が中国公民向け人民元業務取扱の認可を得、相次いで業務開始した。また、中・米戦略経済対話の成果を実施するため、中国は銀行カード業務の開放を推進している。現時点で、HSBC(中国)などの外資系法人銀行5行に対して銀行カード業務取扱を認可した。これら5行は、中国人民銀行(中央銀行)が定める銀行カード業務関連技術規格を満たせば、銀行カード業務を正式にスタートすることが可能となった。

中国銀行業監督管理委員会(銀監会)銀行監督管理三部の漆艱明・副主任によると、在中外資系銀行は全体的に穏やかに発展し、業務経営状態はかなり活発で、資産・負債の増加幅も明らか、現地通貨・外貨業務いずれも大きく伸びたという。外資系銀行の資産総額は今年10月末の時点で1539億ドル、全国金融機関資産総額の2.24%を占めた。各種貸付残高は前年同期比57.8%増の888億ドル。各種預金額は同比38.47%増の508億7千万ドル。外資銀行の平均不良債権率は0.59%。

今年10月末までに、海外の35機関が中国資本の23銀行に対する投資を行い、取得された株式の総額は210億ドルに達した。

10月末までの統計によると、中国に展開する外資系銀行は20行で、95支店が設立された。合弁銀行は3行で、5支店と1附属機関を擁する。外資系金融会社は3社。このほか、海外22カ国・地域の銀行72行が130支店を設けている。

1   2   3   4    


  関連記事
  同コラムの最新記事

· 対外貿易の発想の転換を考えてみては?

· 2007年時価総額関連ニューストップ10

· 08年中国時価総額トップ10予測

· 2007年経済キーワード(6)

· 2007年経済キーワード(5)