CPIと賃金は連動?
昨年上半期以来、さまざまな要因の影響により消費者物価指数(CPI)が上昇を続けている。2004年3月に労働社会保障部が改訂した「最低賃金規定」では、最低賃金は少なくとも2年に一度は調整されると規定する。物価の継続的上昇に伴い、CPIの動きと連動した賃金増加制度の構築が、各方面から絶えず提起され議論を呼んでいる。
このほど開催された北京市の「両会」(政治協商会議と人民代表大会)期間中、同市の左立臣政治協商委員らが「北京市の従業員賃金の正常な増加制度の構築、低所得者の所得水準の重点的引き上げに関する提案」を提出したことが注目を集めた。広東省の「両会」でも代表や委員が同様の賃金増加制度構築を相次ぎ提案した。
中国人民大学法学院の黎建飛教授(国内労働法学の有名な学者)によると、CPI上昇は賃金増加の法定の指標とすべきであり、賃金増加を通じてCPI上昇による不足分を補えば、労働者の実質所得は低下せず、生活レベルも維持できる。
しかしながらCPIが高水準で推移している場合、企業の中にはコストが絶えず増加し、コスト圧力で利益が減少し続けるものも出てくる。こうした企業の従業員の賃金を引き上げるべきだろうか。引き上げるとすればどのようにすべきだろうか。これは避けて通れない問題だ。
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