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中国乗用車工業の50年
発信時間: 2008-05-12 | チャイナネット

合併再編による飛躍と苦渋

中国では長い間、乗用車は基本的に、政府と国有・集体企業(集団所有制企業)の「公共財産」であった。「自家用車の購入」が本当に始まったのは1994年だった。中国政府は同年、「自動車工業産業政策」を制定、「個人による自動車購入」という考え方が初めて明確に示され、奨励されることになった。2000年に発表された「国民経済・社会発展の第10次五カ年計画制定に関する中国共産党中央の提案」では、国民による乗用車の購入を奨励し、公共交通事業を大々的に発展させる方針が打ち出された。自動車の購入と家庭での乗用車所有に関する事項が国家発展計画に組み入れられたのはこれが初めてだった。2000年の全国自動車生産台数は200万台、うち乗用車の生産台数は60万台。乗用車60万台のうち、個人購入の割合は30%にも満たなかったが、マイカー購入が中国国民のひとつの夢となった。

自家用車の登場により、乗用車産業の発展が根本的に飛躍、一部の新生国内メーカーが続々と乗用車製造業に参入、市場競争は徐々に激しさを増した。実用性、個性化、経済性に対する自家用車購入者ニーズの高まりに対応するため、乗用車モデルのブランド種類は急速に豊かになり、エコノミー型乗用車がだんだんと市場の主流になった。セイル、シャレード2000、カモシカ、世紀の星、中華、北斗星など各ブランド車がごく短期間のうちに、自家用車市場に大挙して出回った。消費者の争奪戦を背景として、自動車市場は売り手市場から買い手市場に転換、それまで生産台数や販売ルートに関する悩みなど皆無だった自動車メーカー各社は、市場競争で辛酸をなめることになり、価格値下げ、アップグレード、モデル改良が自動車市場における持続的な焦点となった。

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