2001年12月1日の中国WTO加盟は、自動車業界に深遠な影響を及ぼした。WTO加盟時合意により、輸入関税を段階的に引き下げ、最終的には海外と統一するための年度別計画が明確に定められ、海外自動車メーカーが中国市場に参入する際の最終関門と障壁が取り除かれた。
海外有名メーカー各社は軒並み、その後の数年間で、中国で合弁工場を設立、市場に大挙して押し寄せた。国産車モデルの種類はかつてないほど豊かになり、ピーク時には1週間で3、4種の新車が発売されるという現象が見られた。関税引き下げに伴い輸入車の価格が大幅に値下ったことにより、国産車の価格も下落が必至の状況となった。中国乗用車のローエンド市場がこの時点で誕生した。2005年に初めて国内十大乗用車メーカーに名を連ねた奇瑞汽車(チェリー自動車)の同年の販売台数は前年比118%増の18万9000台、唯一、販売台数が倍増以上となった。十大メーカー中唯一の民営企業・吉利汽車の2005年販売台数は同比49%増の14万9000台。
中国乗用車工業はWTO加盟後、追越し車線に入り、年ごとに新しい段階に足を踏み入れた。2001年の国産乗用車生産台数はそれぞれ、70万3500台と61万台100台。2007年の国産乗用車販売台数は472万6600台に達した。同年の中国自主ブランド乗用車販売台数は124万2200台と、乗用車販売台数全体の26%を占めた。
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