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中国、預金準備率を17.5%まで引き上げた背景
発信時間: 2008-06-10 | チャイナネット

物価上昇が最大のリスク

預金準備率が17.5%に引き上げられると、約2100億元の資金が凍結されることになる。各界の推測によると、まもなく発表される今年5月の消費者物価指数(CPI)および金融運営データは楽観的なものではないという。中国人民銀行(中央銀行)はこのほど発表した最新の金融研究報告の中で、インフレ抑制が引き続き第一の任務であり、資金貸付の急速過ぎる伸びの抑制を引き続き立脚点とするべきであり、総合的に考えて今後しばらくは通貨引き締め政策の変更は難しいとの見方を示している。最新の金融研究分析報告の中ではインフレについて大きな懸念を示し、マクロ経済運営の

最大のリスクは引き続き物価の全面的な上昇圧力であるとしている。また現在の経済情勢を総合的に判断して、インフレリスクの防止が経済停滞リスクの防止より急務だとしている。

CPI上昇率が4月に8%を超える高水準に達した後、各機関は示し合わせたように、5月にCPI上昇率は低下するとの観測を打ち出した。だが現在の状況から考えて、今後の潜在的な物価上昇圧力を過小評価することはできない。あるアナリストの分析によると、一方では国際原油価格や石炭などの大口商品価格の上昇圧力が引き続き大きく、また一方では現在、石油・電力の臨時価格統制が実施されており、CPI上昇率はまだ十分に物価を反映しているとはいえない。最近の石油不足や電力不足を受けて、タイミングよく価格調整を行うべきとの声が日増しに高まっているが、石油・電力価格が

ひとたび引き上げられれば、抑制されたインフレ圧力が放出されることになるという。

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