また別の面からみると、今年の世界経済の成長鈍化を受けて、中国の対外投資の伸びにも世界経済一体化が必然的にもたらす規律が反映されている。
今年第2四半期、米国経済の成長率は年率で計算すると3.3%に達し、既報値の1.9%を大幅に上回った。だが多くの関係者は、低所得者向け(サブプライム)住宅ローンの焦げ付き問題によるマイナス影響がまだ底を打っておらず、さまざまなマイナス要因が根本的に改善されていないため、米国経済の先行きは楽観視できないとの見方を示す。欧州連合(EU)統計局がこのほど発表した速報値の統計データによると、今年第2四半期のユーロ圏の経済成長率は前期に比べて0.2%低下し、1995年に関連の統計を始めて以来初の前期比マイナス成長となった。
これと対照的なのは、今年上半期の中国のGDPは13兆619億元に達し、比較可能な価格で計算すると前年同期比10.4%の増加になり、急速な成長ペースを維持しているということだ。
実際、07年に中国は始めて米国を抜き、世界の経済成長も最も大きく貢献した経済パワーとなった。商務部がまとめた統計によると、今年上半期に中国の非金融類の対外直接投資は256億6千万ドルに達し、前年同期に比べ2倍以上増加した。
李教授は「経済規模が世界4位の国として、中国の世界経済に対する貢献は一つの巨大な消費市場であることだけにとどまらない。当今のグローバル経済を背景として、中国の対外投資は世界に資金パワーを注入し、世界経済において重要な役割を果たしている」と指摘する。
「人民網日本語版」2008年9月8日
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