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饒秘書長は「自動車の潜在的ユーザーが購入を検討するなら、最新車種を待つのでない限り、年内に購入するのが最もお得だ。なぜなら中国自動車の値下げ競争はいずれ過去のものになるからだ」と話す。
今年、自動車メーカーはほとんど値下げを発表しなかった。国家統計局が発表した情報をみると、現在の自動車価格は前年同期比マイナスになっているが、年初からの数カ月間、価格は月を追って上昇したことがみてとれる。
饒秘書長によると、15年前には国際市場価格と比べて100%以上も高かった国産自動車価格が、現在ではほとんど国際市場を下回るようになり、値下げの余地は基本的になくなった。
また上海市情報センター自動車産業経済研究室の専門家によると、生産者物価指数(PPI)は昨年10月以降急速に上昇し、現在も高い水準にあり、ほとんどの自動車メーカーは値下げの余地がなくなった。
饒秘書長は「これからの国内自動車市場にも値下げの可能性はあるが、競争の主要モデルではなくなっている」と指摘し、「インフレの大幅な緩和、市場の好転、ユーザーの購買力増強などを背景として、今後の自動車値下げは主に▽メーカーの効率アップを受けた値下げ▽生産停止モデルの在庫整理での値下げ▽競争力向上に向けた利益率を下げての値下げ――に絞られることになる」との見方を示す。