国務院関税税則委員会の審議を経て、国務院の認可を受け、中国では2009年1月1日から、さらなる調整を受けた輸出入関税が試行される。今回の調整は、最恵国税率・年度暫定税率・協定税率・特恵税率・税目などの分野にかかわる。来年の関税状況や調整の主要内容について財政部の担当者に聞いた。
▽現状:WTO加盟時の関税引き下げに関する約束を実現
中国は来年1月1日から、世界貿易機関(WTO)加盟時の約束に基づき、生鮮イチゴなど5種類の商品に対する輸入関税のさらなる引き下げを実施する。ただ関税が引き下げられる商品の範囲と引き下げ幅がいずれも小さいため、関税全体の水準への影響は小さい。2009年の関税総水準は2008年と同様に9.8%となる。そのうち農産品の平均税率は15.2%、工業品の平均税率は8.9%となっている。
上述の生鮮イチゴなど5種目にもう1年の税率引き下げ期間が残っているのを除き、中国がWTO加盟時に行った税率引き下げに関する合意は今回の税率引き下げでほぼ実現された。関税総水準もWTO加盟時の15.3%から現在の9.8%まで低下している。