中国経済のモデルチェンジを実現するためにどのような措置をとるべきかについて、呉敬璉氏は次のように述べた。
「微笑曲線」で近代製造業のグレードアップを表すと、製造業の価値チェーン全体は笑う口の曲線のようで、生産開始以前の部分と生産終了以後の部分は付加価値が高いが、生産中の部分は非常に低くなっている。フロントエンドは主に研究・開発や設計で、バックエンドは主にブランドのマーケティングとアフターサービスとなる。グレードアップは階段を上るのと同じで、上れるところまで上るというもので、既存のものを捨てるわけではない。したがって、私たちは如何にして産業チェーンを両端に延ばすかについて分析すべきである。産業チェーン全体がどのような状態にあり、どうすればこの産業チェーンを占領することができるか、つまり、どのようにして「微笑曲線」の両端の付加価値の高い部分を占領するかを分析する必要がある。
そのほか、サービス業、特に生産性サービス業の発展はモデルチェンジにおいて重要な役割を果たす。中国は中等以下レベルの収入の国であり、サービス業の割合はまだ40%程度しかなく、インドよりも10ポイント低い。このような情況を変えるには、制度的環境と法的環境の改善が重要となる。さらに、農村部の余剰労働力を都市部の非産業に移転させることや、近代的情報技術を用い各産業を整備することも、経済のモデルチェンジを図る上で重要な手段である。
「チャイナネット」 2009年10月13日
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