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今後10年の中国経済に関する10の予想(8)
発信時間: 2009-10-19 | チャイナネット

中国で、食糧は長期にわたり均衡状態を維持し、良種の普及、化学肥料の応用、機械化レベルの向上は食糧増産の効果的手段に。

新中国成立からまもなく60周年を迎える。歴史の新たなスタート地点に立ち、今後の中国経済の動向を予想するため、新華社の経済アナリストは調査と研究を進め、人民元の国際化、新エネルギーの中国自動車業への影響、今後の中国のエネルギー消費構造、中国銀行業の発展動向、中国紡績業の見通し、文化・クリエイティブ産業の繁栄、インターネット生活の新段階、食糧需給のバランス、資本市場の深化、都市化発展レベルについて予測を出した。ここから、経済の国際化、産業高度化、市場深化が、中国経済の今後の発展の全プロセスを貫くことがわかるだろう。

動向その8:食糧は長期にわたり均衡状態を維持し、良種の普及、化学肥料の応用、機械化レベルの向上は食糧増産の効果的手段に

今後10年、国民生活レベルの向上と食事の改善は、中国の1人当たり食糧消費量にある程度の影響を及ぼすが、消費量増加の主な要因は人口の増加である。2020年までに、中国の人口は約14億1000万人となり、食糧産業と輸出需要は政策調整の下で比較的安定し、食糧需要は約10%増となる見通し。

国による食糧生産支援策は食糧供給を確保するのに極めて重要となり、科学技術進歩の食糧生産量への貢献も高まる可能性があり、今後10年で中国の食糧生産量は10%以上増加する予想。しかし長期的に見ると、食糧生産は資源、気候、技術、市場などの影響を受けるため、大幅な増産は難しく、中国の食糧は中長期にわたり均衡状態を維持する。

今後10年は食糧の安全という国際的視点を踏まえ、互恵協力、多元発展、協力保障という食糧安全の新たな考えを確立すべきである。また、中国の豊富な食物資源に目をつけ、穀物を中心とし、食糧を重点とした総合的な食物安全の考えを確立し、供給が安定し、備蓄が十分で、調整が効果的で、回転効率のよい国の食糧安全保障体系を構築する。

現在、中国の食糧生産に影響を及ぼしているのは主に食糧の作付面積と単位面積当たりの生産水準である。工業化と都市化のプロセスの加速などが原因で、中国の食糧作付面積は減少傾向にあるが、科学技術の進歩、農業への投資増加により単位面積当たりの生産水準は上昇し続けている。2008年、中国の食糧の単位面積当たり生産量は81%に達した。2020年までの単位面積当たり生産量は年平均で1.13%増加する予想。食糧の安全戦略目標によると、2020年まで、中国の食糧作付面積は15.5億~16億ムー(1.04~1.07億ヘクタール)の間で安定し、食糧生産量は5億7000万~5億9000万トンに達する。2020年までの単位面積当たりの生産量が年平均で1.7%以上の増加となった場合、中国の食糧生産量は2020年には6億トンを突破し、6億1000万~6億3000万トンに達する。

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