今年も残りわずかとなり、「最も困難」な2009年がまもなく過ぎようとしている。この1年間を振り返ってみると、年初めは国際金融危機の影響により経済成長率は急激に低下したが、年末には主要指標が上昇し、人々の自信も向上している。しかし、問題はまだ根本的に解決されておらず、新たな矛盾が次から次へと生まれ、中国経済は新たな試練に立ち向かう「活力」を必要としている。
キーワード7:「創業板」 多様化する融資ルートには成長とリスクが併存
「創業板(新興企業向け市場)」が10年に及ぶ計画を経て、今年ついに開設された。中国証券監督管理委員会は『株式新規公開発行・創業板上場管理暫定弁法』を公布し、創業板は10月30日に正式に取引を開始した。
新たな市場は新たなチャンス、新たな利益余地を意味している。創業板の開設により民間投資が拡大し、自主革新と成長型企業にも貢献する。しかし、全体的な市場環境がまだ改善されていないことなどを考慮すると、創業板に潜むリスクには注意する必要がある。第1陣創業板上場会社の28社の株価収益率(PER)は平均56.7倍で、A株市場と中小企業ボードのPERを大きく上回る。
国務院発展研究センター金融研究所の巴曙松副所長は、「中国の株式市場における投資家の構造は完全に合理的とは言えず、市場は比較的閉鎖されている状態。その上、一部の投資家の投機心理が強いため、創業板の運営初期は市場の動きが荒いものとなる可能性が高く、投資家は理性的な態度で臨むべきである」と述べた。
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