中国では、資本をめぐる環境が充実するのに伴い、上場企業の合併買収(M&A)活動が著しく増加している。清科研究センターがこのほど発表したデータによると、2005年から09年の間に行われた中国上場企業によるM&Aは565件に達し、買収金額は総額1171億8千万元に上り、1件あたりの平均は2億2200万元になったという。
ある統計によると、中国上場企業のM&A活動には経済危機による停滞がみられない。09年のM&Aは212件に上り、05年の5倍に増えた。買収金額は08年がピークで648億9800万元に達した。
M&Aが最も盛んな産業は不動産業で、過去5年間に132件が行われて産業別の首位に立ち、全体の4分の1を占めた。買収金額も相当なもので、260億元に達して全体の22.2%を占めた。
同センターがこうしたM&Aの成果に対して行った実証研究によると、中国上場企業のM&Aは全体として、短期的な成果は明らかではないが、長期的には明確な成果を上げているという。
あるデータによると、上場企業の平均利益はM&A後の一年目に回復傾向をみせ、その後目立って上昇するという。M&A後一年目の平均利益はM&A前一年間に比べて48.4%増加し、この2年間の年平均増加率は21.8%に達する。またM&A後2年目の平均利益は前年比では60.9%増加し、M&A前一年間との比較では138.7%も増加し、この3年間の年平均増加率は33.7%に達する。
「人民網日本語版」2010年5月10日