中国版デビットカード「銀聯カード」を運営する中国銀聯(チャイナユニオンペイ)が9日午前に発表したデータによると、4月のカード保有者の消費信頼感指数は高水準で推移している。
中国銀聯と国営の新華社通信が今年発表した、2010年4月「新華・銀聯中国銀行カード消費者信頼感指数(BCCI)」によると、4月の国内銀行カードの消費者信頼感指数は前年同期より2.67増加し86.80となった。ここから、カード保有者の中国マクロ経済に対する見通しが向上し、消費者信頼感が安定化に向かっていることがうかがえる。
分析によると、中国経済が持続的に成長していることと、不動産市場にマクロコントロールの効果が現れつつあることが、消費者信頼指数が高水準で推移している重要な要因だと見られている。不動産価格の過熱抑制と、国民生活の改善および経済成長の促進に向けて、中国国務院は不動産価格の過熱の抑制に関する通知を打ち出しており、関連部門や地方政府も現在、実施規則を制定している。市場の反応を見ると、マクロコントロール政策の効果がある程度現れてきたことで、不動産価格の過熱に対する懸念が和らぎ、これまで抑制されていた消費意欲がやや盛り返す結果となった。
また、製造業に回復の兆しが現れていることも消費者信頼感の安定化につながった。4月、社会需要の向上や工業生産の加速、製造業における雇用情勢の回復のほか、輸入の上昇傾向、特に第2次産業の顕著な成長が、雇用情勢や所得に対する見通しを上向かせ、消費者信頼感が安定化に向かう結果となった。
「人民網日本語版」2010年5月10日