■物価は緩やかに上昇、上昇の中心は食品価格
4月期の消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.8%上昇、上げ幅は前月比0.4ポイント拡大した。生産者物価指数(PPI)は同6.8%上昇、上げ幅は同0.9ポイント拡大した。
社会各界が幅広く注目する両物価指数についても盛報道官は具体的に分析。まず、CPI上昇の原因を構造面から分析し、主に食品と居住の価格上昇によるものだと指摘する。4月期に食品価格は5.9%上昇。これだけでCPIの上昇を1.9ポイント押し上げた。居住類価格は4.5%上昇。これもCPIの上昇を0.7ポイント押し上げた。両者を合わせるとCPIの上昇を2.6ポイント押し上げ、2.8%という前年同期比上げ幅の93%を占める。これらから「4月期のCPIの上げ幅拡大は、構造的な価格上昇ではあるが、全面的な上昇ではないことがわかる」と盛報道官は指摘する。
食品価格がCPI上昇の主役となったのはなぜか。これは主に今年の異常気象によるものだ。南西部の一部地域は長く続く干ばつに見舞われたし、全国の大部分の地域も春先から例年より気温が低かった。春に寒波に見舞われた地域も少なからずあり、こうした悪天候が野菜の生産・供給・販売に大きな困難をもたらした。生産手段価格の上昇も生産・輸送コストに影響を与えた。
盛報道官は、最近の価格上昇にはなお大きな圧力があると指摘する。第1に流動性の高さからくるもの。第2に外国から大量に輸入する生産手段の価格の上昇幅が大きいこと。たとえば4月期のエネルギー価格は前年同月比46.4%上昇、金属・鉱石価格は同44.2%上昇した。第3に生産資材・燃料・動力価格の上昇幅がやや拡大していること。4月期のPPIは6.8%上昇、原材料・燃料・動力の購入価格は12%上昇した。これは確実に生産コストの圧力を増大させる。このほかに、前年の価格上昇が今年の価格指数の算出に与える数値上の影響もある。昨年、物価上昇幅が最も低かったのは第2四半期で、後になるほど高くなった。年末の動きは、今年の指数の算出に影響を与える。現在もこの影響は拡大し続けており、価格運営への圧力を増大させている。
「人民網日本語版」2010年5月12日