中国、景気回復の基盤が一層強固なものに

タグ: 中国 経済 景気

発信時間: 2010-05-12 15:59:25 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

4月期の国民経済指数が11日に発表された。社会各界の視線は物価指数や不動産価格指数に集中している。これらの数字に基づいて経済情勢の行方を判断し、マクロ調整政策の変化を予測するためだ。これに対して、盛来運・国家統計局報道官は「国民経済の運営状況は回復・好転しており、かつその基盤も不断に揺るぎないものとなっている」と回答する。

■全般的動向は変わらず、成長の原動力は強い

産業面に目を向けると、農業生産情況は全体的にやや安定。工業生産は小幅な縮小もあったが、比較的速い成長を依然保っている。4月期の工業生産は安定した比較的速い成長を示し、規模以上工業(国有企業または売上高500万元以上の非国有企業)の生産額(付加価値ベース)は前年同月比17.8%増、伸び幅は3月期から0.3ポイントの小幅縮小となった。1ー4月期の累計では工業生産額(付加価値ベース)は前年同期比19.1%増、伸び幅は第1四半期と比べ0.5ポイント縮小した。4月期の製品販売率は98.4%。輸出商品金額は7183億7000万元で、前年同月比27.5%増となった。

3大需要に目を向けると、原動力とともに協調性も強まっている。投資にも減少は見られたが、過去4カ月の都市固定資産投資は4兆6743億元(前年同期比26.1%増)と、依然高水準にある。4月期の消費財小売総額は1兆1510億元(18.5%増)。伸び幅は前年同月と比べ3.7ポイント拡大、3月期と比べ0.5%拡大した。税関の発表によると貿易バランスもやや改善。3月期は72億4000万ドルの赤字、4月期は16億8000万ドルの小幅黒字となった。

運営の質に目を向けると、第1四半期の24地区の規模以上工業の企業利潤は102.6%増加。昨年1ー3月期はマイナスだったにもかかわらず、このような高い伸びとなったことは、企業効益の好調さを示している。第1四半期の住民所得も安定した増加を示した。都市部住民の可処分所得は7.5%増加、農村部住民の現金収入は9.2%増加した。経済運営環境に目を向けると、1ー4月期の物価上昇幅は第1四半期比で0.2ポイント拡大したが、これは構造的な上昇だ。今年の雇用状況も昨年同期と比べ大きく様変わりした。特に出稼ぎ農民の雇用が予想を上回った。このことから盛報道官は「国民経済は第1四半期の回復・好転基調が継続し、全体的な運営も安定している」と指摘する。

経済情勢は好転しているものの、経済運営に影響を与える不確定要素や複雑な要素も増加している。国際環境に目を向けると、欧米の主要経済国は依然失業率が高い水準にあり、欧州の債務危機もさらなる深刻化・拡大の様相を呈している。これらは中国の輸出回復にも影響を与える。国内に目を向けると、いくつかの構造的問題がなお未解決だ。特に経済回復の過程で重工業の発展が目立ち、省エネ・排出削減への圧力を高めている。

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