商務部の姚堅報道官は18日、ギリシャの財政危機がユーロ圏の経済成長の足を引っ張り、グローバル経済の復興プロセスを遅滞させており、中国の対外貿易輸出も今後、マイナス影響を被る可能性があると発言した。
姚報道官は次のように述べた。
国際社会は現在、欧州の主権債務危機がギリシャ、スペイン、ポルトガル、アイルランド、イタリアなどの西・南欧国家からユーロ圏の他国に広がるのではないかとの懸念に包まれている。ある経済学者はグローバル経済に二番底が出現すると予測する。
ギリシャの経済規模がユーロ圏全体に占める割合は2.5%で、中国のギリシャとの貿易量は中国の対ユーロ圏貿易全体の1%前後を占めるに過ぎない。このようにギリシャの経済規模や中国との貿易額は大きくないが、欧州全体の経済状況が今回の主権債務危機に足を引っ張られる可能性がある。
欧州連合(EU)は中国最大の輸出市場であり、対EU貿易量は中国の貿易全体の16%を占める。よって今回の危機は中国の輸出全体に影響を与えるものと予測される。
年が明けてから今月14日までの間に、人民元の対ユーロレートは累計14.5%上昇した。欧州の主権債務危機はユーロの安定にも影響を与えている。中国にとって最も主要な輸出市場であり、最も重要な貿易相手先の一つとして、ユーロ圏の通貨がこれほど大幅に上昇すると、中国の輸出業者にとっては巨大なコスト圧力を形成することとなり、また貿易政策の調整にも影響を与えることになる。
国内では不動産業の調整政策の影響を受け、海外では欧州の主権債務危機の影響拡大を受け、市場はパニック状態に陥っている。上海証券取引所の総合指数は18日、前日比5.07%低下して、2559.93ポイントで引け、一日の下げ幅は2009年9月以来の記録を更新した。また同指数も深セン証券取引所の成分指数も、1年ぶりに最安値の記録を更新した。
「人民網日本語版」2010年5月19日