5月17日は世界電気通信記念日だ。中国電信業界にとっては特別な意義をもつ日でもあった。すなわち第3世代移動通信規格(3G)業務が満1歳を迎えたのだ。1年にわたる設置作業や普及活動を経て、3Gは本当に一般の人々の生活に入り込んだのだろうか。三大キャリアの3G方面における投資と生産はどうなったのだろうか。
▽一人あたり1万元
工業情報化部の婁勤倹副部長が17日に発表したデータによると、2010年3月末現在、中国の3G利用者は1789万件に上った。
利用者は1年で2千万件に迫り、みたところなかなかの業績だ。だが同期の電信産業の移動通信業務利用者総数は7億8千万件に達しており、これらのデータからみて、満1歳の3G業務は三大キャリアにとって補助的な業務にすぎないことは明らかだ。
データだけでなく、キャリアが過去1年間に体験したことや感じたことはより直観的だ。江蘇移動の中間管理職である徐さんは、「3G業務がスタートする前は、この業務に対して、内部で大々的な議論が行われた。一年間の発展を経て、投資は少なくなかったが、利益はそれほど現れていない」とあきらめ顔だ。
2008年6月に電信業界の再編が行われて新しく3つのキャリアが誕生し、これら三大キャリアは3Gへの投資を開始。うち中国独自の3G規格TD-SCDMAを採用した中国移動通信は投資額が特に多かった。婁副部長によると、今年3月末現在、中国の3G投資は1673億元に達したという。
1673億元の投資に1789万件の利用者。今後の長期的な利益を考えず、現在のデータで計算すると、各キャリアは3G利用者一人を獲得するために約1万元を投資していることになる。今後3G利用者が急速に増加して、一定の数に達しないとすれば、3G業務のコストが高くなりすぎることは確実だ。