農産品が外資の投機対象となる兆候 懸念される独占状態での野菜の安全

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発信時間: 2010-05-21 14:15:28 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

Blackstoneを初めとする投資6億ドルが寿光に

中国最大の野菜生産基地山東省寿光で目下、農業経営の一大改革が進行中である。

寿光農産品物流園有限公司の執行取締役社長の栾元偉氏が先日明らかにしたところによると、新たに設立された上場予定の地利控股集団有限公司に対し、投資基金機構数カ所がすでに計6億ドルを投資している。うち、Blackstoneによるものが1.9億ドルである。

この新会社に関しては、香港企業の旺益が絶対的な株式優位にあり、現地政府は約16%の株式を持つ。Blackstoneを初めとする国際私募は約30%である。

「こういった私募などは寿光の事業のみに充てられるのではなく、寿光の事業を主体として他の事業にも投資するものである」と同氏は述べる。地利控股集団有限公司を投資主体として、野菜と農産品の卸売り物流ネットワークを全国的に展開することが目的であり、寿光農産品物流園や陝西安塞などの卸売市場はそれに属する事業園区に過ぎない。

農産品が投機対象となる兆候が――独占状態で野菜の安全は誰の手に委ねられるのか

野菜価格も穀物価格と同じく、生活に関わる重要な問題である。業界内では、今後外資企業が国内農業に全面的に参入してくれば、国内農業への打撃はより深刻になり、農業の安全に対する脅威も拡大し続けるだろうとの懸念が広がっている。

ここ数ヶ月、異常気象が続いたこと、投資家が悪質な投機的売買を行ったこと、野菜生産コストが上昇したことなどの要因により、野菜価格は地域的に高騰している。四月、北京の野菜価格は前期比二割増し、山西省では肉価格を超えるほどの高値をつけている。河北省は低温続きで価格上昇を招き、威海では大蒜卸価格が市場最高値を更新した。

半年前の食用油の一斉上昇もこの問題の深刻さを物語っている。国家糧食局調控司の副司長の冠華曾氏によると、輸入ものに頼り過ぎたせいで、国内大豆の価格決定に関して中国は発言権をとっくに失っているという。現在、世界の食料の運送と販売は四社の多国籍企業によってコントロールされている。ADM、Bunge、CARGILL、Louis Dreyfusの「四大食料業者」である。食用油に関して中国が価格決定権を持たないのは、表向きには、原料に関する価格決定権を持たないからだとされている。原料の大豆が80%を輸入に頼っているからという理由である。ところが詳しく分析すると、これは原料のみの問題ではないことが分かる。資本やブランドなどの優位性を利用して、外資企業が原料の供給から先物貿易、生産加工、販売ルートまで、国内の食用油に関する全過程を手中に収めているのである。

 

農業業界への外資導入 払拭できない四つの懸念

 

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