絶対数をみると、ここ数年、中国の住民所得は明らかに伸びているが、相対数でみると、企業収入の伸びがさらに著しい。政府収入も増加しているが、低所得層の収入増加を支えるためにその一部が移転支払として活用されている。政策の最適化と経済成長に伴い、住民所得の割合も徐々に増加していく、と賈氏はみる。
国家税務総局科学研究所の張培森研究員によると、中国政府の財政収入は年々伸びているが、税収の用途は民生や低所得者に傾斜している。「富国」と「富民」は相反するものではなく、相互促進の関係にあるもので、国民所得の合理的な分配に有利となる。
国務院の温家宝総理は今年の政府活動報告で、「経済の発展を通じ、社会の財産という『ケーキ』を大きくするだけでなく、合理的な所得分配制度を通じて『ケーキ』をうまく分ける必要がある」と指摘した。
「人民網日本語版」2010年6月30日