国家外匯管理局は9日、最近の外国為替管理政策における注目点について取材に応える中で、目下中国の国際収支バランスに影響を与えている主な問題点は、過去の外貨不足ではなく、大きすぎる貿易黒字と急速すぎる外貨準備の伸びに移った、と指摘した。このため外貨管理の方針も「流入を緩和し流出を厳格にする」ことから、バランスの取れた管理へと変わる必要があるという。「国際金融報」が伝えた。
同局によると、国境を越えた資金流動の大部分は合法的かつ合理的なもので、国際収支バランスシートの中で解釈が可能だ。だが違法で暴利をむさぼる資金が一部に紛れ込むことも排除しない。いわゆるホットマネーの防止が外為管理部門の職責の一つであり、これと同時に各方面のバランスを取り、根本的な部分と枝葉末節的な部分とをともにおさめることも必要だ。今後はホットマネー流入への対応・対処の的確性と有効性を絶えず向上させる方針だ。
同局は今後、違法な資金の流入に対する摘発と処分を強化し、地下銀行やネットワーク外為投機などの違法行為に対する摘発行動を展開し、ホットマネーの流入に対し一定の抑止力を形成するとしている。また観測・警告システムを改善し、国境を越えた資金の流入・流出への緊急対応マニュアルを充実させ、資本の流入・流出に対する双方向の観測・警告・緊急対応メカニズムを形成するなどして、国際収支のリスクを緊密に防止し、国の経済・金融の安全を着実に保護していくという。
「人民網日本語版」2010年7月12日