(2)第2四半期の経済減速
第2四半期、中国経済の成長率は10.3%と、第1四半期に比べ1.6ポイント減速し、一定規模以上の工業増加値も3.7ポイント落ち込んだ。この減速をどうみるべきか?中国経済は「年8%成長」を実現できるか?
これについて盛氏は、第2四半期の経済減速の主な原因として、昨年の基数の影響とマクロ調整政策の影響が考えられると分析する。昨年第1四半期の経済成長率は6.5%、第2四半期は8.1%。一定規模以上の工業増加値については、昨年第一四半期は5.1%、第2四半期は9.1%だった。昨年の基数が低い数字から一気に上がったため、今年の第2四半期の成長鈍化に大きく影響した。
第2四半期の経済成長はある程度ペースダウンしたが、正常な成長は続いており、過去10年の第2四半期の平均成長率とも基本的に一致する。主要工業品数をみると、第2四半期は依然として増加している。第2四半期の経済成長率が適度に減速することは経済の過熱化を防ぎ、構造調整と成長パターンの転換を強化するのに有利となる。これもマクロ調整において期待されることだ。
この半年の経済成長は、通年目標を達成するためのいい土台を築いた。しかし、経済発展が直面している国内外の環境は依然複雑で、経済活動において多くの問題と困難が予想される。このため、積極的な財政政策と適度な通貨緩和政策を継続し、政策実施のテンポや重点をうまく調整する必要がある。