リスク3 為替リスク
日本国債の基本状況から見ると、ある程度の投資利益は見込めるが、政策面、特に日本の輸出政策により日本国債への投資リスクは高まる。典型的な内部資源と市場が制約されている国として、輸出の奨励は日本政府の長期的な選択肢で、これにより日本は円を切り下げる必要があり、少なくとも切り上げることはできない。また、このような戦略や政策方針は日本国債への投資における為替リスクを高めることになる。国債の本当のリスクは為替によるもので、国債の利回りではない。中国はこれを防がないわけにはいかない。
リスク4 塩漬け状態
日本円の資産は米ドル、ユーロと本質的に異なり、その流動性は後者より大きく劣る。過去の経験からして、いったん塩漬け状態になると、新たな投資主体が現れる可能性は少なく、最終的に塩漬け解消は過分な望みとなる。これも外国人や国外機関投資家が保有する日本国債の比率が非常に低いことの理由だ。
リスク5 信用格付けが低下
日本の膨らみ続ける債務とリスクを受け、スタンダード&プアーズは今年1月に日本国債の長期信用格付けであるAAのアウトルックを安定的からネガティブに変更した。対GDP比9.7%の財政赤字が抑制、削減できなければ、信用格付けはさらに下がることになる。当然、最終的に損失を被るのは日本国債の保有者であることは間違いない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年7月20日