日本の財務省が7月8日に公表した国際収支統計によると、中国の5月の日本国債買い越し額は1~4月の合計の5410億円を上回る7352億円に達し、単月で過去最高となった。中国は、イギリスに次ぎ世界で2番目の対日債権国となっている。
現状を見ると、日本国債への投資は欧米の国債と比べてリスクが小さく、日本国債の安全性も欧米の国債を上回っている。しかし動向を観察すると、中国による日本国債買越にも多くのリスクがある。
リスク1 国債バブルの崩壊
景気を刺激するため、日本政府は近年、大量の国債を発行し、多くの負債を抱えている。資料によると、2010年の日本の債務残高の対GDP比は229%に達する見通しで、ギリシャの120%を超え、国際的に安全とされているライン60%を大きく上回る。世界では日本が欧州に続き債務危機に陥ると予想され、さらには日本が国家破たんのリスクに面していると予測する人もいる。火薬庫のような日本国債バブルが一度弾けたら、中国が代価を支払うことになるのは火を見るより明らかである。
リスク2 債務を返済するための十分な税収がない
日本政府が財政収入を増やし債務返済能力を高めるのであれば、それがもっとも良い選択であるに違いない。しかしその可能性は非常に低い。日本の2010年の税収予想は37兆4000億円で国債発行額を下回り、初めて借金が税収を超える。日本が税収に頼って短期国債を返済するという望みはすでになく、新たに債券を発行し返済するしかない。