フィデリティ・インターナショナルの著名ファンドマネジャー、アンソニー・ボルトン氏は今年初め、退職生活から仕事に復帰し、「フィデリティ中国特別情況ファンド(Fidelity China Special Situations Fund)」を管理、中国の中小企業に投資価値があることに気づいた。国際金融報が伝えた。
ボルトン氏は先週、「規模の小さい企業に限って十分に研究されていないが、その貸借対照表は予想よりしっかりしているものが多く、手元に資金がある会社も多い」と指摘した。
いわゆる中小企業とは、市場価値が50億ドル以下の会社のことで、ボルトン氏は、中国の中小企業には成長の潜在力があるが、西側の中小企業よりも低く評価されているとした。
ボルトン氏によると、世界の経済成長の鈍化に相反し、中国は勢いよく成長を続けている。外国の投資家は今後、中国株の投資機会にどんどん目を向けるようになるだろう。衰退が去った後に訪れる急速な経済回復が力を失うとともに、最近のマクロ指標はいずれも世界の経済成長の鈍化を示しはじめた。
昨年末に始まった緊縮は中国経済をも減速させたが、中国の成長速度はまだ先進国を大きく上回っている。低成長の環境の中で、中国の相対的な急成長に、世界の投資家の目は向き始めている。
安定した人口増加と急速な消費増加の段階にある中国には今、非常にいい投資チャンスがある。
他のアジア諸国に比べ、中国の消費支出が国内総生産(GDP)に占める割合はまだ低い。中国で増加している中間層が服飾品や食品、自動車、その他のものへの消費意欲を示し、小売業やサービス業が急成長している。
「人民網日本語版」2010年7月23日