浙江省交通科学研究所の許雲飛・副総工程師はこのほどインタビューに答え、「8月24-25日の両日、韓国ソウルで北東アジア海底トンネルシンポジウムが行われる。今回の会議の後、中韓をつなぐ海底トンネルの建設プロジェクトが正式にスケジュールに組み込まれ、具体的な建設案が発表される可能性がある」と明らかにした。「人民網」が17日に伝えた。
中韓の物流は海運をメインとして行われているが、海運だと時間がかかる上にリスクも大きい。このため、許雲飛氏は1992年、中韓を結ぶ海底トンネルを建設し、列車で黄海を渡って韓国に行くというアイデアを思いついたという。
04年に行われた中韓の二国間会議において、許雲飛氏は初めてこの構想を発表した。すると、思いがけずも韓国の関連部門から注目を集め、すぐに多くの専門家による同プロジェクトの論証が行われた。
韓国・京畿道開発研究院の趙応来副院長は、「地上の高速鉄道路線と海底トンネルを連結すれば、ソウルから中国・威海まで列車でわずか1時間57分で到達できるほか、ソウルから北京まではわずか4時間26分、ソウルから上海は約5時間31分で到達できるようになる。これは、ソウル、北京、上海の3都市をつなぐ、国境を越えた経済圏を形成するのに役立つ」と述べる。
許雲飛氏は、「政府も民間も含め、韓国を中心に、中韓海底トンネルの建設を支持する声が高まりつつある。これは、できるだけ早く中国市場にアプローチしたい韓国の現状と関係があるだろう」とする。
一方、国家発展改革委員会・投資研究所の羅松山博士は、「中韓の海底トンネルを建設するにあたって、最大の受益者は韓国になるだろう。市場と投資の角度から見れば、中国が現在このプロジェクトに参加するのは割に合わず、参加する必要もない」と述べる。(編集SN)
「人民網日本語版」2010年8月17日