中国の財政収入に占める税収は9割前後。財政収入が比較的速いペースで増加しているが、国の課税が多すぎるのではないかや、企業と住民の負担が重すぎるではないかという懸念が高まっている。
これについて財政部財政科学研究所の賈康所長は、税負担の水準を全面的に考慮する上で最も重要な指標は、財政収入の絶対数ではなく、国のマクロの税負担水準だと指摘する。
国際通貨基金(IMF)の統計では、政府の財政収入は主に税収、社会保障関連の納入金、その他の収入などで、政府系ファンドによる収入や国有資本による収入、社会保険基金収入などがある。
全体的に見ると中国のマクロの税負担は、いずれも工業化国と発展途上国の平均水準を下回っている。IMF出版の『政府財政統計年鑑』(2008)では、2007年にデータがそろった53カ国のマクロの税負担を計算しており、平均は39.9%。その内訳は、工業化国24カ国の平均水準が45.3%で、発展途上国29カ国の平均水準は35.5%だった。同様の方法で計算すると、2007~2009年の中国のマクロの税負担水準はそれぞれ24%、24.7%、25.4%で、工業化国の平均水準を下回っているではなく、発展途上国の平均水準よりも低かった。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年8月23日