米ニューヨーク市クイーンズのチェーン店で、ハイアール製エアコンを並べる店員。 |
微盟電子(昆山)有限公司の余申聖・総経理特別助理(社長特別補佐)はこのほど、江蘇省の昆山経済技術開発区で、「いまから10年前、国内のコンピューター好きが一連の国際ブランドのビデオカードを大いに愛好している頃、『微星』という名前の国産ブランドを知っている人はほとんどいなかった。それから10年後、微星ビデオカードは多くのパソコンユーザーの一番目の選択肢となった。さらに10年後には、微星ブランドのノートパソコンがパソコンユーザーたちが真っ先に選ぶブランドになる可能性がある」と述べた。「人民日報」海外版が伝えた。
部品工場から、市場に出回る端末製品のメーカーへ、組立や模倣から、独自ブランドへ、創造へ、製造へと、中国は今、モデル転換・再出発という道のりを歩んでいる。
▽モデル転換でグレードアップ
国家発展改革委員会マクロ経済研究院の馬暁河副院長は、このほど開催された中国の製造業と世界の製造業の復興について話し合うハイエンドシンポジウムで、「中国の産業は国際分業においてはスマイルカーブのようなもので、一方の端には研究開発、専利(特許、実用新案、意匠)、ブランド基準制定があり、もう一方の端には市場での営業販売活動、サービスがある。これらはいずれも付加価値が高い。中間には加工・製造があり、これは付加価値が低い。中国の企業の多くはこの中間部分に集中している」と述べ、中国製造業の問題点をずばりと指摘した。
昆山は中国製造業の集積地の一つだ。今では昆山経済開発区は世界の主要な電子情報製品の生産拠点となっている。2009年に世界で生産されたノートパソコンのうち、55%以上を昆山製品が占めた。
だが昆山は新たな圧力と挑戦に直面している。伝統的な代理加工産業が国際金融危機を背景として一気に低迷し、今後は自身の中核技術に基づいて研究開発を進め、これまでのような海外ブランドのために代理加工するという状況から脱し、スマイルカーブの中間から両端へと移動することが、昆山の人々にとっての重大事となった。
2009年、昆山市は輸出加工区を総合保税区に転換させ、加工製造だけでなく、プレ研究開発、アフターサービス、国内貿易などの機能を加えた。昆山のノートパソコン研究開発の水準を向上させるために、同市は昆山杯中国ノートパソコンデザインコンペも開催している。