自動車市場が世界的に低迷する中で、中国自動車市場がこれまでになく重視されている。海外の自動車メーカーは中国でクルマを売り、中国でクルマを作り、中国のためにクルマを作り、中国人消費者の動向を熱心に研究している。そこで、中国人消費者がクルマを購入する時の傾向をいくつか挙げてみる。「長江商報」が伝えた。
▽ほしいのは人気車種
中国人は「熱い」人々で、「みんなと一緒」が好きだ。みんなが行くところに行き、みんなが話す話題を話し、みんなが行くレストランに行くのが好きだ。だからクルマも、みんなが欲しがるクルマを買いたがる。
中国自動車市場には買うために列に並ばなくてはならないクルマがたくさんある。手に入れるまでの面倒さが消費者の購入心理に影響することはないばかりか、この面倒さこそが人気の証と多くの人が考える。東風ホンダの「CR-V」などは、約5年にわたって「購入予約と早く手に入れるための追加金の支払い」というプロセスを繰り返してきた。こうしたことが販売に影響しないだけでなく、多くの人は「これほど手に入れにくい車種だからこそ、一層の価値がある」と考える。その一方で、在庫が豊富にあり買い手を待っている車種は「売れないクルマ」のレッテルを貼られてしまい、冷たい扱いを受けることになる。