商務部の陳徳銘部長はこのほど行われた第2回世界投資フォーラムで「目下、グローバル資本のフローは主に先進国へ流れている。国際社会は一連の政策を制定して、より多くの資本が発展途上国や発展が遅れた国に流れ込むようにすべきだ」と発言した。「国際金融報」が伝えた。
陳部長は次のように述べた。
グローバル資本のフローは主に先進国へ流れ、発展途上国に流れているのは少しで、発展の遅れた国には極めて少ししか流れていない。2008年の世界の海外直接投資(FDI)は総額1兆7700億ドルに達し、うち1兆1千億ドルが先進国に流れている。昨年は金融危機の影響を受けて、FDIは1兆1千億ドルに減少し、うち51%が先進国に流れた。
先進国は法律システム、インフラ設備、人材資源などで発展途上国よりも優れた条件を備えており、国際資本が流れ込むのは当然のことといえる。だがこのような資本流入の結果、世界経済は成長の可能性が非常に小さくなってしまった。国際社会は世界規模での政策の制定を検討し、資本がより多く発展途上国と発展が遅れた国に流れ込むようにしなければならない。
現在、多くの発展途上国はインフラ整備が遅れており、電力の供給が不安定で、道路の状況もよくはなく、こうしたことが国際資本の流入に影響を与えている。約30年前に改革開放が始まったばかりの頃は、全国のどこでも短期間で良好な環境を作り上げることはできず、まずは開発区から手を付けることにした。沿海地域に場所を定め、ここでより開放的な政策を実施し、法律の保護を得て、国際資本投資を呼び込み、中国の法律制度と国際的な慣例とを徐々に融合させていった。
中国は発展途上国における開発区や工業パークの建設について、他の発展途上国と話し合いたいと考えている。現在、発展途上国では、特に一部の発展が遅れた国ではインフラが未整備だが、港湾都市や中心都市に開発区を建設し、全国に先駆けてここを発展させ、それから徐々に発展の遅れた地域を牽引するというやり方は可能だ。
「人民網日本語版」2010年9月9日