福建省福清は中国で最も多くうなぎの蒲焼きを輸出していることで知られ、毎年60-70%のうなぎの蒲焼きを日本に輸出している。最近は円高が進行し、一時は1ドル=85円を割り込んだ。これは福清の関連企業にとっていいことだが、なぜかうなぎの蒲焼きの輸出は振るわないという。「東南快報」が伝えた。
業界関係者は、近年の日本の不景気がうなぎの蒲焼きの販売数に影響するのを心配している。日本からの注文数が減少すれば、福清の加工会社が被る損失は円高による利益よりもさらに大きくなる。
福清うなぎ業協会の張副会長は、「円高がこのまま続けば、一部の企業はその恩恵を受けるだろうが、円高だけを頼りにうなぎの蒲焼き業界の困窮を抜け出すのには限界がある。福清のうなぎの蒲焼き業界の成長を制約している最大の要因は、うなぎの不足と価格の高騰にある」と説明する。
現在、うなぎの蒲焼きはうなぎのコストが全体の90%を占めている。うなぎの価格上昇でうなぎの蒲焼きも値段が高くなり、日本産のうなぎの蒲焼きと価格面での差別化を図れなくなってきている。うなぎの不足、価格上昇、それに日本からの注文数減少といった様々な困難を前に、円高による利益で業界の長期的な困窮を打開するのは難しくなっている。とはいえ結果がどうなるか、それはやはり今後の円相場にかかっている。
「人民網日本語版」2010年9月14日