明確な構造調整のシグナル
「利上げは中央によるさらに明確な構造調整のシグナルでもあり、中国が発展モデルの転換を加速化する決心の表れだ。中国は経済発展の速度でなく、質に一層重視するようになる」と、張春氏は話す。
一連の経済データにより、各界の中国経済の後退に対する懸念は徐々になくなり、好転の動きがより明確となっている。8月以降、製造業PMI(購買担当者指数)や発電量などの指標は前月比で回復し、工業伸び率は3カ月続けて13-14%を維持するなど、中国の経済運営が回復に向かう積極的なシグナルが現れた。9月の中国製造業PMIは53.8%で前月比2.1ポイント上昇し、中国経済が減速から安定した成長に転換したことが示された。
また、9月の大規模な貸付額は、流動性の抑制が必要であることを意味する。人民銀のデータによると、9月の人民元の新規貸付額は5955億元で前年同期比788億元増、前月比500億元増だった。この数字は、計画されていた貸付投下のリズムと規模を大きく上回る。
肖耿氏は、「利上げは、中国政府が経済構造を合理化し、所得配分、リスク抑制、公平・効率などの面からバランスを取ろうとしている努力の表れだ」と述べている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2010年10月20日