20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の模様
20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が22日から23日まで、韓国の慶州(キョンジュ)で開かれた。会議では世界の経済情勢、「強固で持続可能かつ均衡ある成長のための枠組み」、国際金融機関の改革と世界金融セーフティネット、金融監督管理改革などの議題が話し合われ、『共同コミュニケ』が発表された。中国財政部の謝旭人部長と中国人民銀行の周小川総裁が中国代表団を率いて会議に出席した。
成果:通貨戦争を回避する共同声明
G20財務相・中央銀行総裁会議で共同声明が出され、各国の通貨安競争が「通貨戦争」を引き起こす懸念は緩和された。
声明は、各主要経済国は市場が決める為替レートの原則に基づき、通貨安競争を回避すべきだと強調した。また、世界の貿易不均衡という問題の解決について合意に達し、持続可能なレベルで経常収支額を抑制すべきだとした。
各国は「さらに多くの市場が決める為替レート制度」の構築に向けて努力すべきだと声明は強調。
近ごろ、日本円やオーストラリアドルなどの上昇が加速し、日本とオーストラリアの政府は為替介入に乗り出した。米国などの輸入超過国は、中国などの輸出超過国に通貨切り上げ圧力をかけ、為替レート戦争を触発した。これらが世界で勃発しつつある「通貨戦争」を引き起こした。