商務部は1日、「中国対外貿易情勢報告(2010年秋季版)」を発表し、今年第1-3四半期(1-9月)の対外貿易の運営状況を振り返り、運営の特徴を分析するとともに、通年の対外貿易情勢を予測した。
それによると、1-9月の対外貿易は回復傾向を示しつつ急速に増加し、輸出入規模は前年同期の水準を上回り、全体として年初の予測よりも順調だった。
報告によると、現在、世界経済は全体としてなお回復への途上にある。中国の国内経済は引き続きマクロ調整が期待した方向へと発展し、好転情勢が一層確かなものとなり、今後数カ月にわたり引き続き成長を維持するための良好な環境が創出された。だが世界経済の復興の勢いは目立って鈍化して、外部需要の伸びには限界があり、これに加えて人民元上昇圧力の高まりや、中国企業の生産・経営圧力の上昇といったマイナス要因もあるため、今年第4四半期(10-12月)の中国の対外貿易情勢は成長傾向を維持するが、前年同期比増加率は引き続き鈍化するとみられる。通年の輸出入額は約2兆8千億ドルに達し、前年比約25%増加する見込みだ。
報告は、来年の対外貿易の発展には多くの有利な条件があるが、外部の不確定要因が依然として多く、国内では生産要素のコストが引き続き上昇し、企業の経営圧力が増大するとみられ、対外貿易情勢は楽観できるものではない、と指摘する。予測によると、来年の対外貿易は引き続き増加傾向を維持するが、増加ペースは鈍化する可能性があるという。
「人民網日本語版」2010年11月2日