中国の各鉄道駅ではこのほど、鉄道乗車券販売システムのアップグレードが次々と行われた。今回のアップグレードにより、一部の乗客は飛行機と同じような乗車券購入プロセスを体験できるようになる。鉄道乗車券の販売、特に春運(春節の特別運行体制)期間中の乗車券の購入難はこれまで、中国の交通機関における難題のひとつだった。今回の乗車券販売方式の変更は、多くの人々の注目と期待を集めている。人民日報海外版が伝えた。
▽乗車券の購入方法はどうなる? カードで購入、座席選択も可能に
乗車券販売システムのさらなる改善と販売効率の向上をめざし、全国の鉄道駅では現在、乗車券販売システムVer.5.2へのアップグレードが行われている。アップグレード後は、2ステップで個々のニーズにあった座席を購入できるようになる。第1ステップは、座席の種類指定。2等席、1等席、特等席の3種類から選択する。ちなみに従来のシステムではこの座席の種類しか選べず、座席の位置は自動的に選択されていた。第2ステップは座席の属性指定。窓側、通路側、障害者席、3人座席、2人座席、テーブル席、障害者席そば、食堂車そば、荷物置き場そば、出入り口そば、トイレそば、向きが変えられるかどうかなど、12の選択肢により、乗客はニーズに合った座席の選択が可能となる。座席選択後は、さらに車両を選ぶこともできる。また、新システムではクレジットカードによる購入機能も増加され、今後は乗車券がカードで購入できるようになる。
南昌、武漢、北京などでは現在すでにアップグレードが完了し、新システムの使用が始まっているが、各車両・駅の状況は千差万別であるため、新機能の多くは全国の鉄道で同時に実施することはできない。新機能は高速鉄道客運専用線でまず試行され、状況に応じて全ての列車で普及するかどうか、いつ普及するかが決定されるという。
「人民網日本語版」2010年11月19日