恨むことだけでなく、この国は中国が学ぶべきものが非常にたくさんある。歴史的に見ても、現在においてもしかりだ。
第二次大戦が終わって60年以上経つ今、中国は民族主義の復活により日本が右翼に戻り、拡張主義、軍国主義が復活し、つまり第二次大戦前の日本に舞い戻るのではないかと心配している。一方、ジョークのような話だが、日本のエリートの一部も現在の中国が当時の日本に変貌することを心配している。しかし、日本人の語る理由を聞くと笑ってはいられない。第二次大戦前の日本は、経済・社会の現代化において相当な成果を収め、民族的な自信も高まっており、天皇の権力と軍事政権は、政治的にますます独裁体制を形成していった。経済的に裕福で、政治的に独裁状態の国は最も恐ろしいのだ、、、。
中華民族の長い歴史において、日本人はいつも近くにいる隣人であり、いつも参考にしてきた。2つの民族間の相互学習、平和友好、戦争被害は、互いの記憶に刻み込まれている。今の世界で、互いの国の人種が地理的・文化的にここまで接近していながら、心理的な距離がここまで離れているという例はなかなか見当たらないだろう。小国(人口と面積的に見て)がひしめくヨーロッパは、政治経済一体化の道をますます着実に歩んでいる。その一方で、文化が似通った東アジア各国が、政治制度、意識、歴史的紛糾などの原因で一体化からまだはるか遠い状態にあることは、非常に残念だ。これは東アジアの悲哀、東アジアの人々の悲哀、東アジアの知恵の悲哀と言える。
中国にとって日本は、表面上だけよく知る隣人だ。中国人の外国に関する話題のうち、日本に関する話題は大部分を占めている。しかし一方で、民間人の日本に対する理解はまだ浅く、全面的ではない。この「よく知る見知らぬ人」である日本に対し、我々はまず理解からスタートするべきだ。
「人民網日本語版」2010年11月26日