JR東海の葛西敬之会長はこのほど米紙ウォール・ストリート・ジャーナルの取材に対し、「日本はリニアモーターカーの対中輸出をする気はない。少なくとも今のところそのような計画はない」と話した。中国経済網が伝えた。
日本がリニアの対中輸出をする気がない理由として、葛西会長は、「高速鉄道事業の二の舞を踏むことを懸念している」からだとし、「日本の企業が当初中国の高速鉄道建設に同意したのは、成長する中国市場に進出し数十億ドルの契約を手に入れたかったからだが、まさか数年後に中国が日本の強敵になるとは思ってもみなかったと」語った。
米国の高速鉄道事業獲得に向け、現在、中国の南車集団、日本の川崎重工、ドイツのシーメンス、フランスのアルストーム、カナダのボンバルディアが凌ぎを削っている。
同紙は、「中国は世界の高速鉄道競争で一歩リードしている。すでに多くの国が高速鉄道事業で中国と提携する方向に向かっている」と報じた。
創業が古く、世界で最も多くの高速鉄道を運行しているJR東海は、日本の中部地方の国鉄路線運営を担っているほか、日本の大動脈ともいえる東海道新幹線を運営している。またJR東海は、世界最先端のリニアモーターカー技術を有し、今でも試験走行で出した時速580キロの世界記録を保持している。
「人民網日本語版」2010年11月26日